材料費高騰と限られた予算で希望のログハウスを建てる考え方とは?
中川社長!大変です!
家の材料費が値上がりしているって聞いたんですけど、本当ですか?
残念ながら本当です…。
ウッドショックやアイアンショック、ロシア・ウクライナ情勢、燃料費の高騰、円安など様々な要因で材料費が高騰しているんです…。
そんなぁ…。
僕のログハウス計画はどうなってしまうんだ…。
それでは、今回は材料費の高騰の現状と、限られた予算で希望のログハウスが建てるための考え方についてお伝えしたいと思います。
2024年 住宅の材料費高騰の要因

先ほどもお伝えしたように、住宅の材料費高騰には下記のような要因があります。
ウッドショック
2020年から2021年にかけて特に顕著に起こった、木材価格の急激な上昇のことです。
主に、コロナウィルスのパンデミックによる生産の遅延、物流の問題、そしてアメリカや中国での住宅市場の需要増加によって引き起こされました。
現在は、ピーク時より少し価格は下がりましたが、以前の価格に戻ることはなく高い価格のまま安定 しています。
アイアンショック
アイアンショックは、2021年から2022年にかけて起こった鋼材(鉄筋や鉄骨)の急激な価格上昇のことです。
新型コロナウィルスの影響で一時的に需要が減少した後、経済活動の再開、特に中国での需要拡大により鉄鉱石の供給不足が起こり、価格が高騰しました。
これにより、住宅や大型商業施設などの建築コストが増加し、建築資材の調達遅延や工期の遅れも発生。
鋼材価格の高騰は、ウッドショック(木材価格高騰)と相まって、建築業界全体に大きな影響を及ぼしています。
ロシア・ウクライナ情勢
2022年より開始したロシアとウクライナの戦争です。
日本はロシアに対する経済制裁により、建築資材輸入が難しくなり、他国から高値で輸入するため住宅建築コストが上昇しました。
燃料費の高騰
燃料費の上昇は、物流コストの増加に直結します。
トラックや船などの輸送手段にかかる物流コストが上がると、それらを通じて運ばれる建築材料の価格も上昇します。
円安
通貨の価値が下がる(円安)と、輸入品のコストが上がります。
2023年には円安が加速し、1ドル=150円台に達しました。
日本では多くの建築材料が輸入に依存しているため、円安はこれらの材料の価格上昇につながります。
こんなにもたくさんの要因が重なって建築材料費が上がっているんですね!
これじゃ、いつまで経っても材料費が下がることはなさそうですね…。
2024年 住宅の材料費高騰の現状

材料費の高騰は、ログハウスをはじめとする建築業界全体に大きな影響を与えました。
ここでは、木材やアイアンの他に、値上がりしている材料についてご説明します。
他にもあるんですか!
知りたいような、知りたくないような…。
その他 値上がりした建築材料・コンクリート
コンクリートの価格は、原材料費の上昇や運搬コストの増加により大幅に高騰しています。
例えば、立方メートルあたりの価格が従来の2倍以上になっているケースも少なくありません。
この値上がりは、基礎代が特に影響を受けています。
その他 値上がりした建築材料・設備機器
キッチンやバスルーム用の機器、洗面所の設備など、様々な設備の価格が上昇しています。
メーカーから「10%価格上げます」「15%値上げします」という連絡は日常茶飯事にあります。
価格が高騰した現在(2024年)の住宅価格

これだけの材料が値上がりしていると、住宅価格にどれだけ影響をしているのか想像するだけでこわいです…。
そうですね。
今では、材料費が高騰する前の住宅価格より20-30%は値上がりしていると言われています。
20-30%!
ということは、以前3000万円で建てられた家が、今は4000万円ぐらいかかってしまうということですか?
1000万円も違うんですかぁ…。
夢木香では、木をメインとするログハウスを建てるため、木材は全国を飛び回り独自の流通ルートを開拓。
他社よりも安く仕入れる努力を日々しています。
しかし、その他の材料、キッチンやコンクリートなどを安くすることは難しいんです。
ですので、全体の住宅価格から木材の価格交渉分を差し引いてもあまり効果は得られないというのが現状です。
価格の値上がりについては、建てる人も建築会社も大変なんですね…。
材料費高騰が落ち着き、住宅価格が値下がりすることはあるんでしょうか?
ログハウスを建てるタイミングはもう少し待った方がいいですか?
いえいえ、欲しい!建てたい!と思った時が建て時だと思いますよ。
ログハウスを建てるタイミングについては、こちらの記事で説明しています。
ポイントは、
・価格の値上がりは簡単には下がらない
・2025年「省エネ住宅の義務化」
・2025年「四号特例縮小」
ぜひ、合わせて読んでください。
良い家を限られた予算で建てるには?

予算がある中で、良い家を建てる方法はあるんでしょうか?
それでは、私が考える良い家を建てる考え方をお伝えします。
相見積もりで決めない!信頼できる建築会社一社に絞ろう
この建築会社で家を建てて欲しい!と思える信頼できる会社を決めてください。
お客様の中では他社と相見積もりを取る方がいらっしゃいます。
もちそん、それは当然の権利です。
しかし、注文住宅は完成した商品ではありません。
完成した商品なら、同じ商品を取り扱うA社・B社・C社の価格を比べて決めることはいいと思います。
しかし、注文住宅はゼロベースで作り上げるものなので、100万円安かったからと建築会社を決めて、思い描いていた家が建てられるかは別の話です。
会社ごとに職人の腕や経験、丁寧さなど強みが違います。
価格だけではなく建築会社として信頼できるかどうか。この会社でぜひ家を建てて欲しい!と思えるかをよく考えて、一社に絞ってから理想の家づくりを目指して欲しいです。
なるほど。
信頼できる会社一社に絞ってから、限られた予算の中でどうやって理想の家づくりができるか、一緒に相談しながら建てるということですね!
そうです!
予算についても一緒に考えてくれる会社か、それも信頼関係につながります。
もし、価格ありきで建築会社を決めて、後から追加費用が発生したり、自分が想像していたのとは違う家が建ってしまった…となると本当に辛いですよね。
土地を購入する前に建築会社に相談する
相続で土地がある方は別ですが、土地を先に購入してから建築会社に家を建てる相談するのはおすすめしません。
可能であれば、土地を購入する前に建築会社に相談することをおすすめします。
そうです。
なぜなら、予算の中には土地の価格も入っていますよね?
高額な土地を購入してしまうと、その分、建物の予算は削られてしまいます。
安い土地をおすすめするわけではありませんが、土地を購入後に地盤調査をしたら地盤改良が必要だった、思った以上に傾斜地で造成に費用が発生した、ということもよくあります。
そういったことを含めても、土地を買う前に建築会社に相談すれば、不動産会社とは違うプロの視点でアドバイスすることができます。
以前、田んぼだった土地を知らずに購入して、何百万円もかかる大規模は地盤改良が必要になったなんてこともありますしね。
材料費高騰と希望のログハウスを建てる考え方のまとめ
■2024年 住宅の材料費高騰の要因は、ウッドショック、アイアンショック、ロシア・ウクライナ情勢、燃料費の高騰、円安などがある
■2024年 住宅の材料費高騰の対象は、木材やアイアンなどの他に、コンクリートや設備機器も挙げられる
■現在の住宅価格は、以前の20-30%値上がりしている
■限られた予算で良い家を建てる考え方
・相見積もりで決めず、信頼できる建築会社一社に絞る
・土地を購入する前に建築会社に相談する
材料費の高騰や住宅価格の値上げは重い問題ですが、価格ばかりに気を取られるのはいけませんね。
せっかく建てる一生に一度の夢のマイホームですから、信頼できる建築会社と相談しながら理想の家を建てたいと思います。
家を建てる際に、お金について敏感になることは皆さんあります。
そんなお客様の気持ちに寄り添って、一緒に考えて建ててくれる建築会社に決めることをぜひおすすめします。
他にも、ログハウスの魅力や特長について、お伝えしているページが下記にありますのでこちらもぜひ合わせて読んで理解を深めてください。
Author Profile
中川 信治
夢木香株式会社 代表取締役
1988年ログハウスメーカー 夢木香株式会社を創業 。ログハウスをつくり続けて30年以上、建築数は900棟を超える。
ログハウス / 個性派住宅 / 店舗内装 設計施工・薪ストーブ販売など多岐にわたるサービスを提供。
お客様の夢や想いをカタチにするため、日々最新の素材や技術を積極的に取り入れ品質向上に努める。
日本ログハウス協会 特別賞・日本ログハウス・オブ・ザ・イヤー 優秀賞など数々の賞を受賞。
1988年ログハウスメーカー 夢木香株式会社を創業 。ログハウスをつくり続けて30年以上、建築数は900棟を超える。
ログハウス / 個性派住宅 / 店舗内装 設計施工・薪ストーブ販売など多岐にわたるサービスを提供。
お客様の夢や想いをカタチにするため、日々最新の素材や技術を積極的に取り入れ品質向上に努める。
日本ログハウス協会 特別賞・日本ログハウス・オブ・ザ・イヤー 優秀賞など数々の賞を受賞。