fbpx

自分の山の木でログハウスを建てることが難しい3つの理由

代表 中川
代表 中川
今回は、「自分の山の木を使って、新築ログハウスを建てることはできますか?」というご質問をいただきましたので、お答えしたいと思います。
自分の山の木を使ってログハウス!
材料費が浮いて、その分立派なログハウスが建てられそうですねぇ。
ログハウス相談者
ログハウス相談者
代表 中川
代表 中川
そう思いますよね。
でも、そんな簡単なことではないんですよ。

 

自分の山の木を使ってログハウスは建てられるの?

代表 中川
代表 中川
まずは、今回のご質問内容をお伝えします。
質問内容:
ログハウスを建てる際、国産の杉を使って建てることは可能ですか?
田舎の土地が安いため、この際、山も買って木を切ってもらい、新築ログハウスを建てるのもいいな。という考えが出てきました。
何mの木が何本あれば2階建て・平屋・他、(お菓子教室ができるぐらいの小さな家)建てられますか?
代表 中川
代表 中川
ご質問ありがとうございます。
結論、自分の山の木を使ってログハウスは建てられます!
でも、現実的には難しいんです…
そうなんですか!
田舎の山を買って、そこの木を使うことでログハウスの材料費を抑えることができたら、山の購入金額も賄えるんじゃないかなぁ…と思ってしまいましたが、難しいんでしょうか?
ログハウス相談者
ログハウス相談者
代表 中川
代表 中川
自分の山の木を切ってログハウスを建てるには多くの課題があるんです。
その課題についてご説明しますね。

 

自分の山の木を使ってログハウスを建てることが難しい理由3選

理由①:切った木を運び出す事が難しい

木材を運ぶトラック

代表 中川
代表 中川
山から木を切り出し、運び出す作業は非常に労力が必要です。
道路脇の木を切ってトラックに載せるだけなら、まだ可能です。
でも、山奥や斜面にある木を運び出すにはワイヤーなど特殊な機械や技術が必要となり、コストがかかります。
また、林道が整備されていない場所では、木を運び出すだけでも一大プロジェクトとなります。
運び出す以外にも、山でログハウスの材料となる木を切るのは、個人で行うには危険ですし難しそう…
専門業者に依頼すると、その分費用が発生するというわけですね。
ログハウス相談者
ログハウス相談者

 

理由②:ログハウスに適した木材を集めることが難しい

木の伐採後の皮剥き

代表 中川
代表 中川
ただ木を切るのではなく、ログハウスに適した木材を集めるのも大変なことなんです。
例を出してみましょう。

■ハンドカットログ建築に必要な木材

建物 木材の長さ 木材の直径 木材の必要本数
ハンドカット小屋(約6帖・壁のみ) 3-4m φ30cm 50本

※必要本数の算出:3-4m材を壁10本積み上げ×4面に使用することで40本、加えて予備10本(実際の本数より10%-15%)の合計50本

代表 中川
代表 中川
上記の必要本数は、壁だけです!
約6帖程度のログハウス小屋でも、壁にこれだけの木材が必要になります。
それに加えて、桁・母屋・棟木にも木材が必要となると、さらに本数は増えます。
3-4mの木を50本ですか…
山のふもとの木を50本程切れば、なんとかなりますか?
ログハウス相談者
ログハウス相談者
代表 中川
代表 中川
いえいえ。そういうわけにはいきません。
なぜなら、ログハウスの材料は、木の太さも重要だからです。
ログハウスを建てる際、木元ではなく末口で直径30cmある丸太を用意しなければいけません。
山で木の選定をして、選んだ木だけ切って運び出すということは、作業的にとても効率が悪いです。
専門業者は山一帯の木を全部伐採して運び出すため、採算が取れる仕組みなんですよ。
6帖のログハウス小屋を建てるための材料集めだけでも一苦労ですね…
ログハウス相談者
ログハウス相談者
代表 中川
代表 中川
でも、もっと広いログハウスが建てたい!となると、下記の材料が必要となります。

■ログハウス建築に必要な木材

建物 木材の長さ 木材の直径 木材の必要本数
ログハウス 8-10m φ30cm 50本以上(形状による)
代表 中川
代表 中川
このように1本8-10mの材料が50本以上必要となります。
これだけ長い木材を切って山から下ろすとなると、さらに大変です。
余談ですが、フィンランドは山が少なく、主に平野(沼沢地)なため、10tトラックで森のすぐそばまで行き、木を積み込むことができます。
でも、日本の森は山の中。
10tトラックのような大きな車両は、なかなか山に入ることができないため、余分に運搬コストなどがかかってしまいます。
代表 中川
代表 中川
さらに、木を切って運び出せればログハウスが建てられるというわけではありません。
下記のような作業も必要になり、その分、さらに時間とコストがかかります。

 

■皮剥き:
切った木は、最初に皮剥きを行います。

■製材が必要:
ハンドカットログハウスは、ログビルダーの手により木材を製材します。
マシンカットログハウスは、幅や厚み、ノッチ、穴あけなど正確な加工を行うために、専門の製材所での処理が必須です。

■乾燥が必要:
ログハウスの材料として使用する前に、適切に乾燥させます。
十分に乾燥されていない木材は、形が歪む原因となり、ログハウスの仕上がりに大きく影響します。

すごい大変じゃないですか!
山にある木を適当に選んで切ってログハウスを建てる。というわけにはいかないんですね…
ログハウス相談者
ログハウス相談者

 

理由③:思ったほど建築費用が安くならない

ログハウス

代表 中川
代表 中川
自分の山の木を使ってログハウスを建てると、材料費は抑えられるかもしれませんが、先ほどお伝えしたように運搬や加工にかかる費用は想像以上に高額です。
さらに、木材の費用は、ログハウス建築費の中の大体3-4割程度です。
そこから、運搬費・加工費を引くと建築費の1-2割程度しか抑えることができません
1,000万円のログハウスを建てると仮定して、自分の山の木を使っても100万円程度しか安くならないんですね…
場合によってはもっと、コストがかかりそう…
浮いた材料費で山も一緒に買えるかも!というのは、早計でした!
ログハウス相談者
ログハウス相談者
代表 中川
代表 中川
そうなんです。
結果として、自分の山の木を切ってログハウスを建てるのは、大変な思いをする割にコストが下がらないことが多いんです。
森林組合へ行って、ほしい木材を必要な分だけ購入する方が効率はいいですね。

 

夢木香がご提案する!自分の山の木をログハウスに活用する方法

室内にカウンターのあるハンドカットログ

せっかく自分の山を持っているのに、ログハウスを建てるのに山の木を使うメリットがあまりないのは残念ですね。
ログハウス相談者
ログハウス相談者
代表 中川
代表 中川
ご期待に添えるお答えができなかったかもしれませんね…
でも、これでお話を終えるのは寂しいですので、夢木香で「自分の山の木を使ってログハウスを建てたい!」というご要望があった際のご提案をお伝えします。

 

■自分の山の木の活用提案:
・ポストを作る
・室内の柱の一部に使用する
・玄関の小屋根の柱に使用する
・キッチンカウンターにする(最低限の太さが必要)

なるほど!
家の目立つところに自分の山の木を使うんですね!
素敵な記念になりそうで良いですね!
ログハウス相談者
ログハウス相談者
代表 中川
代表 中川
ご要望がありましたら、できる限りご協力させていただきますので、遠慮なくご相談ください。

 

自分の山の木でログハウスを建てることが難しい3つの理由 まとめ

■自分の山の木を使ってログハウスを建てることは可能。しかし、おすすめできない。
■自分の山の木を使ってログハウスを建てることが難しい3つの理由
理由①:切った木を運び出す事が難しい
理由②:ログハウスに適した木材を集めることが難しい
理由③:思ったほど建築費用が安くならない
■夢木香提案:ログハウスの一部分に、自分の山の木を使う
山を持っているからとはいえ、木を切ればログハウスの材料ができるわけではないんですね。
勉強になりました。
ログハウス相談者
ログハウス相談者
代表 中川
代表 中川
今回のご質問者様のように、ログハウスを建てるにあたり、いろいろな疑問をお持ちの方がいらっしゃると思います。
ぜひ、お気軽にご質問ください。
プロの視点でアドバイスさせていただきます!
他にも、ログハウスの魅力や特長について、お伝えしているページが下記にありますのでこちらも合わせて読んで理解を深めてください。

Author Profile

中川 信治
夢木香株式会社 代表取締役

1988年ログハウスメーカー 夢木香株式会社を創業 。ログハウスをつくり続けて30年以上、建築数は900棟を超える。
ログハウス / 個性派住宅 / 店舗内装 設計施工・薪ストーブ販売など多岐にわたるサービスを提供。
お客様の夢や想いをカタチにするため、日々最新の素材や技術を積極的に取り入れ品質向上に努める。
日本ログハウス協会 特別賞・日本ログハウス・オブ・ザ・イヤー 優秀賞など数々の賞を受賞。

夢木香株式会社 代表取締役
中川 信治

1988年ログハウスメーカー 夢木香株式会社を創業 。ログハウスをつくり続けて30年以上、建築数は900棟を超える。
ログハウス / 個性派住宅 / 店舗内装 設計施工・薪ストーブ販売など多岐にわたるサービスを提供。
お客様の夢や想いをカタチにするため、日々最新の素材や技術を積極的に取り入れ品質向上に努める。
日本ログハウス協会 特別賞・日本ログハウス・オブ・ザ・イヤー 優秀賞など数々の賞を受賞。