換気扇使用が逆効果!?ログハウスのカビ対策について
ログハウス本当に憧れます!
でも材料が木だとカビが生えやすいんじゃないかなと気になっているんです…
ちょうど同じようなご相談をいただきました。
ご相談内容は、
「軽井沢で某建築会社にてレッドシダーのログハウスを建て、別荘ライフを楽しんでいました。
事情があり2年ほど別荘に行けない期間があり、久しぶりに訪れたところ部屋の中はカビだらけ…
カビの拭き取りを行い随分落ち着きましたが、それでも場所によってはカビの臭いがします。せっかくのレッドシダーのいい香りもしなくなり本当に残念です。何か良い方法はありますか?」
やっぱりログハウスのカビで困っている人がいるんですね。
それでは今回は、ログハウスのカビ対策についてご説明したいと思います。
実は状況によっては「換気」をしてはいけないということをご存知ですか?
間違った知識を持ったまま憧れのログハウスで暮らすことのないよう、ぜひこの記事を参考にしてください。
日本の気候とカビの関係性

【カビが発生しやすい3条件】
・気温・・・20〜30度
・水分・・・湿度70%以上
・栄養源・・・木材・ホコリ・汚れなど
日本は高温多湿の国。
ログハウスに限らず上記の条件を満たした場合、住宅にカビが発生する可能性があります。
また、今回相談者の別荘は軽井沢。
軽井沢は避暑地として有名ですが、湿気がとても多い地域でもありよりカビが発生しやすかったと思われます。
なるほど。
カビの発生の仕方に地域性があるんですね。
近年気温がどんどん上がってきているので、蒸し暑い時期が長くよりカビが発生しやすくなっている かもしれませんね。
あとカビの栄養源となる木材・ホコリ・汚れなども生活していく上で取り除くことは難しいですね…
カビが発生した家に暮らし続けると、カビの胞子を吸ってアレルギー性鼻炎などのシックハウス症候群を引き起こす恐れがあるので、正しい知識を持ち早期のカビ対策することが大切です。
ログハウスのカビ対策とは?

まず最初に、家を長期間空ける際は絶対換気扇をまわしてはいけません!
えぇ!換気扇をまわすことは、まず最初に行うカビ対策じゃないんですか?
長期間家を空ける場合は換気扇をまわしてはいけないんです。
今回の相談者様を例にご説明すると、
①2年間ログハウスの別荘を空き家にしたところ、空気の流動がなくなり部屋の中に湿気が充満。カビが発生してしまった。
②拭き取りなどの掃除を行った後、これ以上カビが発生しないように家を空ける際は家の換気扇をONにして自宅に帰る。
これらを行いました。
この②の換気扇をまわすことがなぜいけないかご説明すると、部屋の空気を吐き出すと同時に外の湿気の空気を室内に入れてしまうからなんです。
夏、外は暑い。
しかしログハウスの室内は日が当たらないため涼しい。
その状態で換気扇をまわすと、湿った暖かい空気が室内に入り室内で冷やされることになるんです。
すると室内に水滴ができ、これによりカビが発生するという仕組みです。
この空気中の湿気が水滴に変わることを専門用語で「露点をオーバーする」するといいます。

なるほど…確かにそうですね…
では、家を空ける際のカビ対策はどうしたらいいんですか?
季節にもよりますが、下記のカビ対策をおすすめします。
【長期間 家を空ける際のおすすめカビ対策3選】※多湿な地域性を加味した対策です
・換気扇を全て止めて、可能なら外気が入ってこないように換気扇を塞ぐ(特に夏場)
・カーテンを開ける
・除湿機を使う
カーテンを開けることにより、昼間に日が入り部屋の温度が上がります。
そうすることで、外との温度差を縮め外気が室内に入っても部屋が温かいため結露しにくくなるんです。
ただし、防犯上難しい場合は無理にカーテンを開けなくても大丈夫です。
また、除湿機を使う際の注意点ですが、部屋の広さに合った除湿機を使用してください。
部屋の広さに対応しきれない除湿機を選ぶと、結局カビが発生してしまいます。
1台で足りない場合は2台使用してください。
費用や電気代はかかってしまいますが、カビ対策としてはとても有効です。
今は溜まった水を外に出すタイプもありますので、よろしければご検討ください。
分かりました。
あと日常的に結露する住宅もありますよね?
そういうお家のカビ対策はあるんですか?
そうですね。
特に冬になると窓が結露しているお家ありますね。
人が生活をしている上でどうしても体や料理、お風呂などから水分が出ています。
そして部屋は暖かい。
そのように湿気を含んだ暖かい部屋の空気が窓ガラスに触った瞬間、外気の温度差で結露する。
冬、部屋の温度を外気に合わせて部屋を寒くする、逆に夏は部屋の温度を外気に合わせて暑くするということは快適に暮らす上では難しいことなので、やっぱりカビ対策としては除湿機を使うことが有効かと思います。
除湿機はログハウスに限らず結露やカビに悩んでいるお家の方には必要なアイテムかもしれませんね。
今回はご相談者が軽井沢ということで、その条件を踏まえた上でのカビ対策をお伝えしました。
でも家の建てる場所によってもカビが発生する条件が変わります。
ぜひお家を建てる前に工務店・建築会社にご相談ください。
今は新築を建てる際、結露しない・カビを発生させない対策や装置などがあるため発生した後ではなく、発生しないように対策をとるといいと思います。
補足ですが、
家の中だけではなく、床下にカビが発生することもあります。
私も以前メンテナンスしたお家でハンドカットのログハウスの床下がカビだらけということがありました。
その家も、床下で空気がよどむといけないという理由で、風が通る大きな通風孔があったんです。
でもこれも逆効果だったというわけです。
新築:結露をしないように工務店・建築会社に相談
建築済みの家:家を長期間空ける時は換気をしない・除湿機を使う
ログハウスの木の香りを復活させる方法とは?

あとご相談者様より、ログハウスを建てた当初に香っていた木の香りがしなくなったとのお話もありました。
ログハウスの良さの1つが木の香りを楽しむ・リラックス出来ることだと思うので、それは悲しいですね。
解決方法はあるんですか?
あります。
それは「磨く」ことです。
手で磨くのは大変ですので、機械を使って磨くことをおすすめします。
ほんの少し削って新しい木目が出れば、新築の時のような良い木の香りがしてきます。
磨く面積によってはお時間がかかるかもしれませんが、ぜひ楽しみながら磨いてください。
一緒に表面の汚れも落とすことができますよ。
これはログハウスならではですね!
一般住宅のクロスが貼ってある壁を磨くわけにはいきませんからね。
ログハウスのカビ対策まとめ
■日本は高温多湿の気候のためカビが発生しやすい
■カビ対策3選・・・①換気扇を止める・塞ぐ ②カーテンを空ける(防犯上問題ない場合) ③除湿機を使う
■長期不在時に絶対にしてはいけないカビ対策・・・換気扇をまわすこと
■これから家を建てる方は、カビを発生させない方法を建築会社に相談する
■ログハウスの香りがしない・弱いと感じる際は、機械を使って磨く
ログハウスを建てる前に不安だった、カビ対策について聞けてよかったです。
これで安心してログハウスが建てられます!
高温多湿の日本に暮らしている上で、住宅とカビは切っても切れない関係と言えます。
くれぐれも大切なマイホームにカビが発生しないようしっかり対策してください。
他にもログハウスの魅力や特長について、お伝えしているページがありますのでこちらもぜひ合わせて読んで理解を深めてください。